恋愛とは
恋をして、相手とのお付き合いの中で、
「相手がこういうことをしてくれた」
「逆に私は何をしてあげただろうか」
といった経験から、
「愛するとはどういう行動をすることなのか」を身につける一連の流れを言います。
それくらいのことは、誰でもわかりますよね。
でも、恋と愛に分けると、それぞれどう違うのかを理解している人は少ないんじゃないかな。
恋とは
一言で表すなら、「利己的で冷めるもの」です。
例えば、男の夢やロマンのひとつとして、「ご飯、お風呂、それとも・・・?」というのがありますよね?
たまたま会話の流れで女性がこのセリフを言っているのを発見したとします。
すると、この女性と結婚すればそういう日々を送れるかもしれないと思って、恋に落ちるわけです。
ところが、相手が「恥ずかしい」とか「オタクみたい」などの理由で拒否をした場合、
この人では目的が達成できない、ということで気持ちが冷めていくのです。
夢を叶えるため、欲求を満たすために相手のことが欲しくなる。
これが恋です。
愛とは
一言で表すなら、「無償で冷めないもの」です。
無償とは、見返りを求めないということです。
「いつも~してあげてるのに」とか「気づいて欲しい」という発言や考え、気持ちがあるのは、愛ではありません。
それは恋です。
例えば、「誰のおかげで生活できてると思ってるんだ」とか「こんなにあなたに尽くしてきたのに」など、思ったり言ったりした時点で、それは愛ではなくなります。
時々、「愛が冷めた」というような表現を見かけますが、これは間違っています。
赤っ恥です。
正しくは「恋が冷めた」です。
生涯という長い時間を共にする結婚に必要なスキルは、「愛すること」です。
恋という行動をする者同士では、離婚しやすいのでは?と私は考えます。
もちろん、結婚生活を送りながら、恋から愛という行動をする者同士になるのもアリです。
大変だとは思いますが。
世の中は、恋で溢れているが、愛は少ない。
恋愛ってなんだろう?と興味を持ってから、「感覚でなんとなく知っている」のではなく、文字ではっきりと説明できるように「理解」するまで、10年くらいかかりました。
フラれて悲しんでる人は、恋ではなく愛してくれる人を見分けられるように。
交際中の人は、愛をすることができる人になってよりよい日々を送れるように。
この記事が誰かの役に立てば幸いです。
恋愛感情を描いた、興味深い作品(※ネタバレ注意!)
猫物語(黒)
主人公の阿良々木暦は日常生活のあらゆる場面にて、クラス委員長である羽川翼のことばかり考えるようになり、これは恋なのか、と妹の阿良々木月火に相談をする。
そして、「ずっと一緒にいたいという気持ちは、恋だ」という結論となり、告白しようと考える。
その後、羽川翼に関わる事件が発生。
事件のさなかで阿良々木暦は「命を懸けて守る」という自分の想いに対し、
「自分の命を犠牲にしてでも助けたら、ずっと一緒にいられない=ずっと一緒にいたいという気持ちが自分にはない=恋をしていない」という考えに至り、告白をしないと決める。
自分の一緒にいたいという欲望を満たすことを考えず、相手を助けたいという気持ち。
たしかに恋ではありません。それは愛というんです。
主人公は「恋をしていないから告白をしない」と決めたわけですが、愛してるなら告白したらいいのに、と私は思うわけです。
主人公の朴念仁っぷりが、この場面の面白いところなのです。